ビジネスライフ学科
『紫陽花』—雨音と記憶と音楽と
庭の隅に咲いた紫陽花が、そっと季節の移ろいを知らせてくれる。梅雨のしとしとというリズムに包まれながら、その青や紫のグラデーションを眺めていると、毎年恒例の鎌倉あじさい巡りに今年もそろそろ出かけようかという気にさせてくれる。
あの街の紫陽花は、まるで時間を抱えて咲いているようだ。長谷寺や明月院の石段に沿って咲き誇る様子もよいが、人通りの少ない路地裏にひっそりと咲く紫陽花は、どこか懐かしい記憶を呼びさましてくれる風景である。ふとした瞬間に誰かの記憶の中の「紫陽花」と重なるような、そんな静けさがある。そういえば庭に咲くこの花も38年前にある人からいただいた鉢植えを当時祖母が勝手に庭先へ植え替えたものだ。そんな記憶も蘇ってきた。
それにしても雨が止まない。雨そのものはどうってことはないが、紫陽花を観に来る人々の傘が色とりどりに見事に咲き誇り、肝心の紫陽花はちっとも観られないではないか・・・ということになりそうだ。鎌倉にお住まいの本学の西川先生からは「今年も観客が多く混んでいる」との情報を教えていただいた。
ついに今年の「鎌倉あじさい巡り」は断念した。その代わり雨の当たらない川崎の自宅の部屋で雨音と音楽を聴きながら過ごすことにした。いい曲が見つかった。たまたま4月~5月にTBS火曜ドラマ「対岸の家事」が面白くて観ていて、ドラマの中でも頻繁にあじさいの花が登場していたのだが、エンディングで流れる主題歌が「離婚伝説」というバンドの『紫陽花』という曲で、これが実にいいのだ。
“♪困ったな 今日からしばらく雨だって 傘もささずにどこへ行くの?”
“僕らは雨に打たれながら それでも明日を照らしている 七色に咲く花のように”
“気付けば いつの間にか雨は上がって
日差しを浴びた花たちもまた 鮮やかに見えたんだ“
今年もまた、紫陽花に会えた。自宅の庭で咲く紫陽花も、鎌倉で見上げるそれも、歌の中で揺れる紫陽花も、どれも少しずつ違っていて、でも確かに「私の季節」に寄り添ってくれている気がする。
(by 長島)
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