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ビジネスライフ学科

撤退・再チャレンジはアリ!

今年の8月初旬、遠くで迷走する台風6号を心配しながら富士山にいました。

須走口から早朝一番のシャトルバスに乗り、登り口に向かったところで雲が切れて山体が見渡せました。子どもたちは暢気に笑っていたのですが、間近で圧倒的な姿を目にし、私はすっかり緊張してしまったのでした。「これは、やばい!」

富士山は今回3回目。過去2回は頂上までいけましたが、今回は同行する子どもたちがいたのです。おうちに帰るまでが遠足です・・・ということで、無事に連れ帰らなければなりません。

天候はまずまずだと思われましたが、台風直接の風雨はないものの、それに影響されて雨が降ってきます。登山中にしつこく「晴」「雨」「晴」「雨」の変則攻撃にさらされ、それを雨具の脱ぎ着で対応をしていたのですが。とうとう3000mを過ぎたところで「もうこれ以上は無理」と訴えられ、子どもたちは動かなくなってしまいました。午前中まだまだいける時間だったこともあり、がっかりしながらも無理をせずに下山を決めました。

本学、ビジネスライフ学科はいろんな科目・分野を学べることが特徴です。学びの中で自分の適性に気付き、高校卒業時に希望したものとは違う道に進む学生もいます。ビジネスライフ学科は再入学しなくてもそれが可能なところなのです。

ですが、それでも、学生の中にはいろんな理由で学びが継続できなくなってしまう人がいます。そんなときには、学びを一旦止める「休学」という手続きをとることができます。

私は役柄上、そうした学生と面談をすることもあるのです。その面談のなかで問題が解決することもありますが、「もう少しがんばってみたら」というのが通用しない場合がほとんどのように思います。

うまくいかず元気のない学生には、今回は残念だけど進路を考えたり決めたりするために必要な手続きだったのではないかと伝えることがあります。貴重な時間と安くない費用がかかっているわけですから、気持ちの整理は簡単にはできないですよね。ですが、現代は正解のない時代、不確実な時代と言われています。それは必ずしも「失敗」というわけではないと思うのです。

登山前にはギア(登山用品)の手入れ・チェックをします。今回は特に念を入れました。ですが下山後に登山靴の手入れをしてみたら、靴底ソールが剥げそうになっていたのです。結局、あのまま頑張って登山を続けたとしても、ろくなことになっていなかったのだと気づかされました。本人だけががんばっても、うまくいかないこともあります。また仕切りなおしてチャレンジしてもよいのでしょう。(by 江上)