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2021.11.13 受験生 千葉経済短大の授業風景「こども学科 初等教育コース③(教育原理)」

 千葉経済大学短期大学部こども学科の授業には、教員免許を取得するうえで必修科目となる「教育原理」があります。教育とは何か、何のためにあるのか、よい先生とはどのような先生か……。「教育」を根本から捉え直していく学問です。
 それでは「『教えない教育』が目指すもの」とは一体、どういうことなのでしょうか。
 7月20日(火)の授業テーマに掲げた川口陽德先生は、神社仏閣の建築や補修に携わる「宮大工」の師弟関係を例に、ユニークな授業を展開していました。
 飛鳥時代から1400年もの間、受け継がれてきた世界最古の木造建築物「法隆寺」。法隆寺大工という大工集団によって、代々、維持・管理されてきたそうです。
「職人や伝統芸能、武道などに代表される『わざ』を受け継いでいる世界において、師匠は丁寧に教えることをしません」。
 先生のこの言葉を受け、机に視線を落としていた学生が次々と顔を上げました。
 教えないのであれば、どのようにして伝えるのか。
 学生たちは、法隆寺大工で師匠の西岡常一さんと弟子の小川三夫さんに関するドキュメンタリー映画(予告編)を鑑賞し、見て感じたこと、気づいたことを「リアクションペーパー」に書き込んでいきました。

★鑑賞中

初等教育 授業風景

 学生のほとんどが鑑賞後のリアクションペーパーに記述していた、大工道具の「カンナ」。
「西岡さんは小川さんに一度だけ、カンナをかけて見せて、その一枚のカンナくずを渡すだけでしたね」。
 先生は、映像について解説をしてくれます。
 そのほかは何も教えない。そんな中、小川さんは師匠がくれた削りくずを「お手本」にし、自らの削りくずをお手本に近づける作業をひたすら重ねていくのです。
「0.005ミリのカンナくず。想像もできません。絹とか湯葉みたい。私も中学生の頃にカンナを使用した際、力加減でカンナくずの厚さはもちろん、木材の触り心地までも変わることを知り、大変だった記憶があります。大工さんのすごさに圧倒されました。」(1年 Kさんのリアクションペーパーより)
「お手本の模倣を通して、いろいろなことを考えるようになりますよね。例えば、師匠の腰や足の位置は? スピードは? 呼吸は? 音は? カンナの刃の磨き具合は?……一緒に仕事をしているので、盗み見ることはできますよね」と、先生は説明してくださいました。
 学校の授業のように「わかりやすく教える」「整理して教える」ことはしない、宮大工の師弟関係。教えないことで、様ざまな「問い」が自身の内側から湧き出してくる。これも、教育のひとつということを、学生たちは感じとったようでした。
【授業の感想】
・授業の所どころで、先生が発信する問いに対して「リアクションペーパー」に書き込んでいく。この作業をすることで、私自身が物事を深く考える機会につながっていると感じています。
(1年Sさん)
・今までは「教わる立場」に立っていましたが、「教える側」として意識したり、気を付けたりしなければいけないことを学んでいると実感しています。
(1年Iさん)
・川口先生は必ず、前回の授業の振り返りとして、学生のコメントを発表してくださいます。それを読むといろいろな考え方に触れられるので、視野が広くなった気がします。
(1年Mさん)
・教師になった時、答えはひとつではなく、たくさんの視点から物事を見られるようになっていると感じさせてくれる授業です。
(1年Tさん)
「当たり前」を崩すことから             
こども学科 講師 川口 陽德
 
 「教育原理」の講義では、「教育」を根源的に問い直すことを大切にしています。ここで目指しているのは、「すぐに役立つ学び」というよりも「未来の自分を支えてくれる学び」です。あるいは「教育という営みを深いところで支えてくれる土台を作る学び」とでもいえばいいでしょうか。
 教えるとはどういうことか、学ぶとはどういうことか、学校とはどういった場所か、子どもとはどんな存在か。当たり前すぎてじっくりと考えてみることがないテーマを一緒に考えます。あれこれ問い方を変えながら、みんなで考えます。教育学の理論や歴史的な変遷を紹介したり、いろんなデータや映像を見せたり、考える手がかりは用意します。
 それでもすぐに答えは出ません。答えが出ないどころかわからなくなって、これまで持っていたイメージや「当たり前」が崩れていって、学生たちは戸惑います。でもそれでいいのです。その戸惑いこそが大切で、「わからなさ」に気づくことがスタートです。

川口先生

 わからないことに気がついて、面白がって、そして考え始める。問いに出会って、その問いがすこしずつ磨かれていく。問いの深さが教師としての学びや子ども理解の深さになっていく。そんなことを考えながら、学生たちと一緒に作っていく授業です。
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