出会いと成長

「美術館の縁日」イベントの一コマ

先日就職活動スタートアップセミナーが行われました。1年生の皆さんも自分のキャリアについて思い描く機会が増えたのではないでしょうか。

2年生の皆さんはちょうど今,自分のキャリアについて悩んだり,調べたりしていることと思います。

私はこの春まで小学校の教員をしていましたが,学校勤務を離れたことが2回あります。

2回目に学校を離れたときは,美術館に2年間勤務しました。(千葉県では美術館が教育委員会の管轄になっています。)自分で希望したわけではないこの異動にはずいぶんとまどい,着任当初は不安がいっぱいでした。当時40代も半ばを過ぎていましたが新人は新人です。

美術館では,教育普及という仕事をしました。担当は,実技講座(大人向け)・地域連携(イベントへの出展,公民館の講座など)・学校連携(出前授業など)などでした。子どもが来たり,学校にお邪魔したりする仕事は大変楽しく感じられましたが,ほかの仕事は今までに経験したことがないことが多く,教えてくださる方がいなかったら到底こなせなかったと思います。

「美術館の縁日」イベントの一コマ
「美術館の縁日」イベントの一コマ

周囲の方々,ことに同じ普及課にいらしたAさんには大変お世話になり,いろいろなことを教えていただきました。ポスターを美しく掲示するためのパネル張りの方法,デザインソフトを使ってチラシをつくる方法,アイディアのもとになりそうなものをファイルに集めておくとよいこと,など仕事のコツを丁寧に教えてくださるAさんは大変器用で仕事ぶりが見事でした。Aさんのようにはできなくても,Aさんの動きを見ることで,段取りをしっかり考えて仕事に取り組む姿勢は少しでありますが身についたと思います。ほかにも,作品に触れる前は装飾品を外すこと,静かに見たいお客様のために音の鳴る靴は履かないことなど,教えていただいたことは枚挙に暇がありません。

美術館を離れるときは,とても寂しく感じると同時に自分の成長を感じることができました。職種が変わっても,力になってくださる方がいるということは心強い発見でした。わたしは運がよく,どの職場でも「この人のようになりたい」と思える人に出会うことができました。今の職場である千葉経済大学短期大学部にもたくさんの先輩がおられます。皆さんもきっとそうした出会いをこれからのキャリアのなかで経験することでしょう。瑞々しい感性で素敵な先輩を見つけ,学んでいってください。

(坂本 晶)