しあわせに なりたい

2019年12月上旬、短大のエントランスに突如としてクリスマスイルミネーションと謎のホワイトボードが出現しました。

これは、短大学友会執行部(中学・高校でいう生徒会)が企画したイベントで、「願い事を書いて、ホワイトボードに貼ると、願い事が叶う」と書かれていました。

(写真は12月下旬、エントランスで行われた、オープンキャンパス学生スタッフによるトーンチャイムのクリスマス演奏会の様子です)

「(某テーマパークの)ペアチケットがほしい」「癒してくれるマッサージグッズが欲しい」といった現実的な願い事を書く学生もいれば、「どうせ、本気で書いたって貰えるわけないんだから」と「男が欲しい」「イケメンの彼氏が欲しい」「1億円を下さい」とネタに走る学生もいました。

(ちなみに、現実的な願い事を書いた学生に、本当にプレゼントが送られて、ネタに走った学生が落ち込んでいたのは、ここだけの話)

某先輩教員から、「どうせなら、『嫁が欲しい』って書きなよ」と言われて、そんなことを書くのも嫌なので、あえて抽象的な表現で「しあわせに なりたい」と平仮名で書いて、一番目立つところに貼ってみました。

要はネタに走ったのです。

案の定、多くの学生から「他の先生は『学生が幸せになりますように』『学生の願い事が叶いますように』『学生が無事、実習を乗り越えて成長してきますように』『家族が健康に過ごせますように』って、自分以外の人のことを書いているのに、先生だけは自分のことしか考えていないんですね」と、苦情や批判の嵐でした。

ここまでは予想通りでした。

しかし、この後、予想できない思考と活動を、一部の学生がし始めたのです。

「わざわざ、あんな願い事を書くなんて、先生はもしかしたら今、幸せじゃないのかもしれない」

「先生の心はもしかしたら、今、すごく病んでいて、誰かに助けを求めているのかもしれない」

「そもそも、『幸せ』ってなんなんだろう?」

・・・いやいや、何の裏意味もない、ただのネタなんですが・・・とは言えない状況になってしまいました。

心配する学生からは、やたらと年末に「先生、大丈夫?元気出してね」と声をかけられました。

幸せの定義を考え出した学生は、先生方の研究室を訪問して「先生にとっての幸せってなんですか?」と聞いて回ったらしいのです。

(私のネタで、手間を取らせた先生方には、この場を借りてお礼申し上げます)

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さて、少し、話は変わりますが、自分の人生を思い返してみると、これまで3人から同じ言葉を言われたことがあります。

「曲がりなりにも特別支援の専門家を語っているあなたが、目の前にいる私のことも幸せにできないってどういうことなんですか?」と。

(別に恋愛とか修羅場とか、そういう状況ではないので、勘違いしないで下さい)

そんな3人のうちの1人は、それからしばらく経って、こんなことを口にしていました。

「先生、この前は失礼なことを言って申し訳ありませんでした。『幸せ』ってのは、人からしてもらうものではなく、自分がなるものだって気付きました」と。

そんな彼女は、(お気付きの通り、雨貝研究室に頻繁に出入りしていた元教え子なのだが)現在、忙しいながらも仕事に恋愛に、充実した日々を送っていると、つい先日、伝えてくれました。

もちろん、幸せの定義は人それぞれなので、明確な定義をすること自体はとても難しいことです。

噂でしかないので、信頼できるか分からない情報ではあるのですが、こども時代から芸能の世界で活躍していた人や、特定の競技種目でレギュラーを取り続けていたスポーツ選手の中には、大人になっても自分が特別な存在であると思い続け、「目立っていることが幸せ」「ちやほやされなくなったら不幸」のように感じる人もいるらしいのです。

(くどいようですが、噂レベルの話です)

こどもの頃から、自分は凡人だとしか思っていなかった自分にとっては、理解できない世界ではあります。

(こら、そこの学生!「あんたは凡人じゃなくて、変人でしょ」とか言わないの!)

さて、そんな私ですが、今年はすっごく、すっご~~~く幸せになれそうな気配が漂っているのです。

2020年、年明けに行った地元の神社で、おみくじを引いたところ、生まれて初めて「大々吉」という結果。

今年も残すところ、あと300日とちょっと。

最大級の幸運が訪れるように、努力を怠ってはいけない1年になりそうです。

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最後に、偶然にもこの文章に出逢って下さったみなさんに、メッセージを送ります。

これから「先生」と呼ばれる仕事に就く学生には、「自分だけの幸せだけではなく、自分がかかわるこどもや利用者の幸せも考えられる、大人になってほしい」と。

これから「先生」になることを目指している中学生・高校生の生徒のみなさんには、「今のうちに、『幸せとは何か?』を考えていてほしい」と。

そして、大人の方々には「まぁ、深いこと考えないで、日々を安心安全に過ごせることが幸せだと思って、まったり生きましょう」と。

(あまがい)