資料請求
お問い合わせ
アクセス
小説 こども学科とわたし

コピー こども学科とわたし

小説タイトル「こども学科とわたし」
 「なりたい私に向かって、羽ばたく力を手に入れる。」
社会人になり、いかなる困難に直面しようとも、千葉経済大学短期大学部での学びを糧に、乗り越えてきた先輩が大勢います。こども学科で学んだ卒業生への取材を基に、1話完結の短編小説を連載していきます。
「旅立ちの日に」
 
 保護者、園児、園児、保護者、園児、卒園児......。
 園庭には、順番を待つ長蛇の列ができ、最後尾に立つ私を見つけては、園児が駆け寄ってくる。しゃがんだ私は、めいっぱい両手を広げた。
「まさみせんせいー、おはよう。」
子どもが笑顔になる、この瞬間がたまらなく嬉しい。

幼稚園外観

 経済短大を卒業し、この幼稚園で社会人になった。初めての年少さん。身だしなみに気をつけ、元気よくあいさつをし、保護者への気配りもする。毎日をこなすことで精いっぱい。それでも園児は泣き荒ぶ。
 ブラウスのボタンに苦戦する子を見ながら、パッと浮かんだのが、経済短大の先生の言葉だった。
「泣いているからやってあげるのではなく、次に泣かずにできるよう、手助けしてあげよう。」
ボタンを1個だけ、はめてあげた。
「もう一個は、自分でやってみようか。」
私の声に園児は顔を上げ、コクンとうなずいた。経済短大での教えに助けられた瞬間だった。

659 1129

 行列は時折舞う砂ぼこりに、一瞬、大きく乱れたものの、子どもたちの笑い声は絶えない。
 2年目。年長を担当することに戸惑った。主任は夏子先生。おっかなそうで、内心、ビクビクしていた。就学に向け生活リズムを意識させるなど、これまた新たな課題で精いっぱい。個性的な園児の対応に追われ、クラスが立ち行かなくなったあの日。できない自分にいら立ちながら職員室に戻ると、夏子先生が何も言わずに紅茶を入れてくれた。
「ありがとうございます。」
口をつけると、ほんのり甘い。カップの底には、星みたいにコンペイトウが散らばっていた。
「子どもの反応を見ながら、その子に合う接し方を探していけばいいよ。」
先生の言葉に顔を上げた瞬間、涙がこぼれた。
 経済短大時代、教育実習に行った時、巡回中の先生に同じような言葉をいただいたことが瞬時によみがえる。
 うまくいかないことだってある。日々、実践と経験を積み重ねていくしかないんだ。

幼稚園②

 夏子先生みたいな先生になりたい。
 目標を見つけ、今や5年目。私も「主任」という立場になった。製作や園の行事のカリキュラムを立てるなど、園の運営にも携わっている。
 行列は、先ほどより長くなっているようだった。さて、何て言葉をかけよう。お別れの挨拶をするべきなのに、気がつけば、自分のことを振り返っていた。ご家族の転勤に伴い、今日で退職されてしまうなんて。
 園庭に連なる行列の先には、夏子先生がいる。 


                     
 
取材:初等教育コース(2014年度卒 N.Mさん)幼稚園勤務
【参考文献】ユーキャンのまんが 保育者1年目の教科書(株式会社 自由国民社)
      監修:坂東眞理子(昭和女子大学総長)、横山洋子(千葉経済大学短期大学部 こども学
      科教授) 

幼稚園④

小説をお読みになり、千葉経済大学短期大学部の入試についてご興味のある方はこちらもどうぞ
※こども学科は、保育士・幼稚園教諭を目指す「保育コース」と小学校教諭・幼稚園教諭を目指す「初等教育コース」の2つの専門コースに分かれています。
初等教育コース
取得できる資格
小学校教諭二種免許状、幼稚園教諭二種免許状
(卒業と同時に両方の免許状の取得が可能)

オプション資格:
レクリエーション・インストラクター、リトミック指導者、図書館司書、児童指導員


保育コース
取得できる資格
保育士資格、幼稚園教諭二種免許状
(卒業と同時に両方の資格・免許状の取得が可能)

オプション資格:
レクリエーション・インストラクター、リトミック指導者、社会福祉主事任用資格

資料請求

オープン
キャンパス

LINE
Facebook