震災時の保育実習

新入生を迎え、新緑の輝きとともに、頼もしく見える現2年生が、
この3月に保育実習を経験しました。
おりしも3月11日に実習が重なった当時の学生の姿
を直後に、訪問した教員にまとめていただきました。
保育実習全般の感想ではありませんが、
今後実習を予定されている皆さん、ぜひ参考にしてください。


実習先A 2名(2/28~3/15)、B 1名(2/28~3/14)C 2名(3/7~3/22)
 3月11日施設実習の巡回から帰る途中に大震災が起こりました。
道路には近くのビルから出てきた人があふれていました。
外にいてこんなに大きく感じる揺れはただ事ではないとタクシー乗り場に急行、
その後電車が全面ストップのニュース。
自宅にすぐ戻れたのは幸いでした。でも施設にいる利用者の方や職員は・・・、
実習生は・・・、幼稚園や保育園の子ども達は・・・。
携帯電話も家の電話もつながらず心配はつのるばかり。その日実習生は歩いて帰宅でき、
施設は液状化現象で断水し休園もあり
ましたが、全員無事でいたと聞きほっとしました。
次の巡回は震災から6日後のこと。すでにJRは動いていましたが、
計画停電があり外房線は朝8時過ぎから夜9時過ぎまで
ストップの日、路線バスとタクシーで訪問しました。この施設は停電にならないと
聞き安心しましたが、余震が続く緊急体制のため、2階の利用を控え全員が1階で
過ごすようにしていました。通常の日課ができない大変さ、職員の方々のご苦労をひ
しひしと感じました。そんな日々の中で「実習生に手伝ってもらえてとても助かっている」
と言われたことは良かったです。
実習生は通常とは異なる大変さはあるものの、いざという時の利用者の安全確保や職員の
協力体制、柔軟な対応などを学んでいました。こんな時だからこそ明るい笑顔で利用者の方
とかかわろうとする姿もありました。できることを精一杯頑張ってきましたね!   
                              訪問教員 中島千恵子
実習先D  2名 (3/11~3/23)
震災から1週間後の3月18日、袖ヶ浦市にある福祉施設を訪れた。内房線は震災及び計画停電
の影響を受け、午前11時までは運行中止、11時から13時までは一時間に1本の割合で運転する
とのことであった。このような不便な状況にもかかわらず、実習は続いていた。
出迎えてくださった施設長がまず始めにおっしゃったことは、「当初の計画通りにいかないことも多いですが、
このまま継続して実習を行います」ということであった。どのような状況下でも福祉は続く。
何事が起きようとも、淡々と日々の福祉を続けていく、自分の目の前の利用者の福祉に努める、
そのような施設側の思いを実習生はきちんと受け止めていた。
彼女たちの表情は想像以上に明るかった。「特別活動がなくなった分、自由活動が増えた。
そのため利用者と会話をしたり、関わる時間が多くなったので、逆によかった。」
と地震の影響を肯定的に捉えるコメントが聞かれた。
実習生の強さを感じた訪問であった。         訪問教員 佐久間美羊
 
実習先E 1名(3/10~3/22)
 3月18日、東日本大震災中に実習を開始した学生の実習参観に出かける日であった。
実習先の学生とはこれまで面識が無く震災時の対応等を心配していた。
しかし、実習先の評価は大変高く、停電した施設で職員の方と一緒になって避難誘導や
利用者への対応に尽力したと聞かされ、誇らしく思えた。
応接室に学生が呼ばれ二人で話してみると表情も態度も落ち着いており、ここでの実習
が貴重な体験になったと話してくれた。
将来は施設だけでなく保育所など複数の進路を考えているが、どの方面に就職するにせよ
人を思いやる経験が人生の基礎になることを自覚しているようであった。
ふるさとで心配されている両親にも実習が順調に進んでいることを報告したそうだ。
今回の震災および事故は大変な災害であり、いまだに継続中であるが、
日々見聞きするニュースには自分をみなおすことが多い。
特に、投光器の明かりの中で記録簿を作成していた実習生の話は、
すべきことを落ち着いてこなす社会人としての姿を、学ぶことができた。     
                             訪問教員 内山 隆