授業「人間関係指導法」でわらべうた!

2年生の授業科目「人間関係指導法」を担当している小倉定枝です。今日は、「人間関係指導法」の授業についてご紹介します。

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「人間関係」は幼稚園、保育園、こども園の保育内容の一つに位置付けられています。保育内容には「人間関係」の他に「健康」「環境」「言葉」「表現」などの領域と呼ばれるものがあるのですが、それらと同じように「人間関係」は乳幼児期の保育・教育において大切にされているといえるでしょう。

なぜ、「人間関係」はそれほど大切にされているのでしょうか。私は、最初の授業で人間は他の人との関係なしには生きられないというテーマを取り上げます。どんなに、人が嫌いであっても人が生きていく為には、自分以外の人の存在が必要です。毎日の暮らしを思い浮かべても、自分以外の人と交流しない日は一日もないのです。たとえ、誰とも会わない一日があったとしても、電話で話したり、SNSを通じて人と交わったりするでしょう。もしかしたら、電話もSNSもしない日があるという人がいるかもしれません。たとえ、そうであっても、心の中には自分以外の人がいるのです。

心の中に自分以外の人がいるとはどういうことでしょう。それは、生まれてからこれまでに出会った大切な人達です。人は、自分以外の他者の存在を心の中にいつも抱えて生きているのです。

トム・ハンクス主演の映画「キャストアウェイ」で、トム・ハンクスの演じるチャックは、飛行機の事故により一人、無人島に漂着します。チャックは孤独と不安に耐えながら、過酷な無人島での暮らしを生き抜くのですが、そこで生きる支えとなったのは、事故の直前に結婚の約束をした婚約者でした。また、チャックは、偶然漂着した荷物に包まれていたバレーボールに自分の人差し指の血で人の顔を描き込み、唯一の友達として語りかけながら何とか生き抜いていきます。

この映画を観ると、絶対に人には自分以外の人の存在が必要であることをしみじみと感じることができるのです。

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さて、話は乳幼児に戻りますが、人は生まれたその日から人の世話を受けなければ生きていくことができません。日常的な世話を受けながら、赤ちゃんはその人の存在を自分の心の中に取り込んでいくのです。

赤ちゃんにとって大事なのは、継続的に同じ人が温かい世話をしてくれることです。それは、家庭では多くの場合母親であり、それに代わる養育者であるでしょう。保育所やこども園では保育士です。

その人からの温かい世話を受ける中で、人への信頼感を獲得し、それがその後のその子どもの人との関わりのベースとなっていくのです。乳幼児期に「人間関係」が大切にされるのは、子どもが長い人生において他の人と関わるための基礎をつくるからであると言えるでしょう。

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このように、「人間関係指導法」は人との関わりをテーマとした演習科目ですが、特に乳児に関わる際、「赤ちゃんは言葉をしゃべらないからどのように接したら良いかわからない。」「赤ちゃんとの遊び方がわからなくて困った。」と言った声がよく挙がります。

そんなわけで、2年生が保育実習に出る前に「わらべうた」の実践をしました。わらべうたは昔から子育ての中で伝わってきたうたで、独特のリズムに心地よさが感じられます。

学生さんも普段の講義より、リラックスして楽しんでいました。子どもと優しく触れ合いながら楽しんで欲しいと思います。

(小倉定枝)