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学科長からのメッセージ

学科長からのメッセージ

こども学科長

「こどもと一緒の世界」に生きて、こどもについて総合的に学ぼう
学科長 大沼 徹 Ohnuma Toru
20世紀最大の哲学者と言ってもいいハイデガーは、現代を「故郷喪失の時代」と特徴づけました。ここで言う故郷とは、生まれ故郷という意味ではなく私たちの存在の拠り所となっている故郷のことで、私たちの日常の行動や知的な活動の基盤となっているものです。私たちは、生まれて人間として成長していく中で、この故郷世界を形成しつつ育ち上がってきたのです。しかし、科学技術万能の現代社会の中で「確実な知識」(確知性)に目を奪われ、その故郷があることを忘れてしまったのです。これは、現代の人間的なものの喪失にも繋がっています。

こどもたちは、こども時代を、つまり故郷世界を生きています。私たち大人はこの故郷を取り戻すことなしに、こどもと豊かに関わり保育や教育に携わることはできません。しかし、こどもと関わる仕事に就こうとしている私たちは、幸運にも身近にいるこどもたちから学び、存在の奥底に隠されてしまったその故郷を回復させることができます。そしてこれによって、一人の人間としても、人間性を回復することができます。大変幸せなことです。

本学科ではこうした思想を大事にし、乳児期から学童期まで、こどものことをまたその保育・教育が幅広く学べるようにカリキュラムを組んでいます。そうして、実践力と人間性の調和した、人間味あふれる有能な教師・保育士の育成を行っています。学生は1年次から「こども造形教室」に参加し、ボランティア活動、介護等体験、教育実習・保育実習、インターンシップなどでもこどもと直接触れ合いながら、教師・保育士になるための学習を進めることができます。また体験を通しての学習も重視し、音楽・図画工作・体育・表現活動では、実際に体を動かし身体の可能性を開く授業が多くありますし、ピアノは個人指導で初歩からでも学べます。そして卒業前には、保育・教育実習での感動的な体験からさらに深く学ぶために、その体験を振り返り解釈して文章化し『ひろはら』という冊子にまとめて出版します。このように特徴あるカリキュラムで教育・保育、また子育て、こども理解について、実際的・理論的に充実して学ぶことができます。

教育や子育てに関わる営みはそれがどんな場面であれ、こどもの限りない可能性が目に見える形で実現するのですから、いつも感動が伴います。共に、こどもに関わる世界を究めていきましょう。そして、人間性回復のメッセージを発信していきませんか。